パラレルインベストメント

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上場企業の方は知っておくべきコーポレートガバナンスとは何か?

こんにちは、スギヘイです。

 

今日は「コーポレートガバナンスとは何か」について書こうと思います。

 仕事でこのコーポレートガバナンスに携わることが多いのですが、友人や知人に説明するときに、「え、なにそれ?」となることが多いので、説明の練習も含めてまとめたいと同時に、上場企業にお勤めの方にはぜひ知っておいてほしい内容です。

 

 

コーポレートガバナンスとは?

 定義

コーポレート・ガバナンスとはステークホルダーによって企業を統制し、監視する仕組みのことをいう。企業統治。情報開示のあり方や、監査役社外取締役を含む取締役会など会社の機関のあり方などを指すことが多い。

kotobank.jp

 簡単に言うと

「社長が短期的な利益を追求し不正を行ったりすることを防ぐ体制」

社長が会社の意思決定や重要な判断をできるため、場合によっては利益のための不正をおこなったり、会社を私物化(会社が赤字なのに、自分の給料だけは増額するなど)してしまうことがあり、株主や従業員、取引先などステークホルダーにとっては、社長の意思決定が不利益になるケースがあります。

それを未然に防ぐために、第三者の視点から社長を監視する体制を構築し、統治していこうというのがコーポレートガバナンスです。

 

なぜ今コーポレートガバナンスがアツいのか?

安倍政権の政策

 2012年12月に安倍政権が発足し、日本企業の株価を上げる事が政策の柱の一つであり、その株価上昇のための政策の一つがコーポレートガバナンス改革でした。

■なぜ株価を上げる必要があるのか?

政権の支持率を上げるには、株価上昇が絶対条件です。

純化すると景気を良くする政権と、景気を悪くする政権であればもちろん前者を選びますよね。

株価が下がったままでの長期政権は過去を見ても絶対に不可能です。

 

■なぜコーポレートガバナンスで日本企業の株価が上がるのか?

それは、外国人投資家が日本企業の株(日本株)を買うようになるからです。

買う人(金額)が増えれば株価は上がります。かつそれが長期的であれば上昇の幅は大きくなります。

日本国内の金融資産(貯金から株へ)を動かすのも大きな課題ですが、時間がかかります。

手っ取り早いのが、海外の膨大な資金を日本に呼び込み、日本株を買ってもらうのが株価上昇には即効性があるのです。

 

安倍政権の狙いは「日本企業のコーポレートガバナンスを改革し、外国人投資家のマネーを呼び込むことで、株価を長期的に上昇させる」ことなのです。

もちろんガバナンス改革以外にも、大胆な金融政策を行っており、そちらのほうがインパクトと短期的な効果は大きいです。

金融政策に関しては、また別の機会に記事でまとめる予定です。

 

 

誰に影響があるのか?

投資家 

 投資家にとっては、社長の不正などを防ぐ監視体制が整うので、長期で株式を保有する人ほど、メリットは大きくなります。(長期で保有すればするほど不正リスクなどは大きくなるため)

海外では、ガバナンスが改善することで長期的な企業価値が上がるため、株価が上昇するというのが一般的になってきています。

上場企業

企業を統治する仕組み(ガバナンス体制)を構築し、開示しなければいけなくなりました。⇒ガバナンス報告書の開示

基本的には総務部や経営企画部が担当となるケースが多いみたいです。

■なぜ上場企業なのか?

未上場の企業は基本的にオーナーの家族・親族で株式を保有しているので、別に会社を私物化しようが何も問題がないんです。それで事業が失敗しようが成功しようが、それは自己責任。

ただし、上場すると会社の株を保有する人が一気に広がります。特に投資家が増えます。

投資家(株主)がお金を出している分、しっかりと株主に説明したり、報告をしないといけません。

 

どんな影響があるのか?

別の記事で詳しく書く予定ですが、今まで日本企業では上場コストというのがあまり意識されていませんでした。

個人的な印象ですが、会社のステータスとしての上場くらいに考えてる企業が多いのではないでしょうか?

(上場することで何ができるのか、コストは何かなども今後記事にするつもりです)

日本にも上場していない大企業はたくさんあります。

DMMは少し特殊なケースですが、亀山会長自ら「上場しないほうが自由に経営できる」と言っているのは本当にそのとおりです。

このガバナンス改革を契機に、何のために上場するのか?上場するメリットがあるのか?を考える企業が増えてくると思います。

  

 上場企業にお勤めの方には、自分の会社の将来に大きくかかわってくるかもしれないトピックだと思いますので、ご興味ある方はぜひ調べてみてください。